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ファシリテーション力をアップするための「メタ認知4つのカメラ」

私が日頃ファシリテーション研修などで触れている「メタ認知の4つのカメラ」についてお伝えします。

ファシリテーターは、ワークショップや会議の場などで様々なレベルのメタ認知を切り替えながら状況を認知し、様々な言動を選択・判断して場に関わります。

それはまるで、テレビ番組制作時の調整室でディレクターさんとスイッチャーさんがたくさんのカメラから入ってくる情報を交通整理して一つの番組を作っているような感じです。

メタ認知4つのカメラ
  • 1カメではコンテンツそのものの内容に耳を傾け話しの内容を理解しようとします。
  • 2カメでは話し手や聞き手そして自分の内面的な感情や価値観、そして関係性についてメタ認知します。
  • 3カメでは、その日1日のワークショップや会議の流れから今の状況言語化して把握します。また、1カメで観察したコンテンツをフレームワークなどを使って整理できないか探るなどの思考を巡らせます。
  • 4カメでは、今、ここで起こっていることは、全体から見てどのような意味があるのか、このグループはどのような方向性に進んでいこうとしているのか、などの視点で全体を俯瞰します。

私はファシリテーターとして場に関わるとき、できるだけ2カメと3カメの認知をするように心がけています。そして時折、「今の状況は中長期的なスパンで考えたときどのような意味があるのだろうか?どのような選択をしたら全体としてよりよい結果が得られるだろうか?」を4カメの観点から自問します。

メタ認知4つのカメラを漫画に例えるとわかりやすいかもしれません。

  • 1カメは、実際話されていることや起こっている事実を観察し判断します。
  • 2カメは、参加者の内心の声や感情、考えていること、持っている価値観などを観察して自分の言動を判断します。
  • 3カメは漫画1巻分のストーリーを考えながら今起こっていることを観察し、どのように展開させるか考えている感じです。
  • 4カメは、全体のストーリー展開の中から今日の内容を検証している感じです。

※忘れていけないのは、1カメで見聞きした事実以外「自分がメタ認知することが100%正しいことはありえない」ということです。2〜4カメは、あくまでもファシリテーターの経験や考え方を反映した主観であることを常に意識する必要があります。